ラノベ作家のメモと戯言

ラノベ作家の相崎壁際です。第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」を受賞。デビュー作『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる』は2巻まで発売中&コミカライズも連載中です。

第15回GA文庫大賞受賞式(2023年)に行った話

※2024年5月10日に「第16回」GA文庫大賞受賞式が開催されますが、このブログは2023年開催の「第15回」GA文庫大賞受賞式の話であることにご留意ください。

この記事は2024年のGW明けに書いたものですが、ちょうど第16回授賞式の直前になってしまったので、授賞式の開催が公式に告知されるまでは公開しないでおこうと判断しました。(書き上げた直後のタイミングで公開して「次の週末に授賞式あるんですか?」と聞かれると答えに苦慮するので……)

以上の点を踏まえて気になる方はお読みください。

 

同期ゼロ人事件

自分は2021年に、第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」という賞をいただいてデビューしました。当時は時勢的に大々的な対面式のパーティーを執り行うことはできなかったため、授賞式はリモートで行われました

翌年の第14回GA文庫大賞も同様でしたが、2023年の第15回GA文庫大賞では久しぶりにリアル授賞式が復活。以前の規模よりは縮小開催でしたが、直近数回の受賞者を招いてパーティーをするというわけで、2年前に受賞した自分も呼ばれたというわけです。

ネットでもリアルでも引っ込み思案な自分にとって、リアルで他のラノベ作家さんとお会いする貴重な機会。

というかデビュー後にラノベ作家さんと会ったのはこれが初だったかも。

 

「ちょっと怖いけど楽しみだな~、第13回の同期ともリアルでは初めて会うし」なんて呑気に思っていたある日、担当さんから「第13回は相崎さん以外全員欠席です」と衝撃の事実が伝えられました。

 

え?自分以外全員欠席?

受賞回より2回上とはいえ授賞式で同期ゼロ人!?自分含めて6人もいたのに!?

 

確かに自分がデビューしたのは『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる(略称:ぼちかの)』というぼっちが主人公の作品だし、読者さんの感想(コミカライズ版含む)でも「主人公のぼっち感がすごい」「言うことがぼっちなら『わかる』となるものばかり」「本物の陰キャを経験してないと書けない」「作者さん辛い思いしてきたんだなあ」などぼっち描写に定評があるけれども!学校を卒業して社会人になってもこれかよ……!しかも話を聞くと、第13回以外の代は普通に大勢参加するらしい。

この時はさすがに「そんなギャグみたいなこと本当にあるんだ」と笑ってしまいました。

 

まあ、授賞式という場に同期がまったく居ないのは心細いですが、都合がつかなかったものは仕方ないです。平日だったし、場所も東京だし。

ここまで行くともはやオモシロになるから許せるしね。もう大人だから大丈夫……たぶん……。

 

他にも授賞式前日に東京のホテルを取ろうと思ったらなかなか見つからず、前からTwitterでつながりのあった15回大賞受賞者の志馬なにがし先生にお世話を焼いてもらうなど色々ありました。

授賞式前日の主賓に一体なにをやらせているんだ……志馬先生、その節は本当にお世話になりました……!皆も心優しい志馬先生の大賞受賞作「透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。」を読もう!

 

いざ会場へ

そんなこんなで授賞式当日、昼前の京都発の新幹線で東京へ。

フォーマルな場だからちゃんとスーツも着たし、新幹線のチケットも予約したし、授賞式後にしばらく東京に滞在する用の荷物もバッチリ!それに何か忘れても大抵はコンビニで買えるし問題なし!

雑魚がよ……。

というわけで、「名刺はコンビニで買えないから忘れたら詰む」という教訓のみ携えて徒手空拳で東京へ。

 

地図とにらめっこしながら歩いてるのに何故か会場へ辿り着けず、同じ参加者っぽい雰囲気の人に着いていったら実は全然関係ない人で普通のマンションに入りかけたりと、無駄に30分近く歩き回ってようやく会場へ。

地図を見てるのに全然辿り着けないのが不思議で、9と4分の3番線かと思った。

 

受付を済ませて会場に入ると、予想以上にちゃんとしたホールでビビりました。縮小開催という話だったので舐めていましたが、さすがは出版社のパーティーという感じです。

今回は直近の受賞者に加えて、GA文庫の中でも特に有名な作家さんや、メディアミックスの関係者さんも多数来場していました。半分くらいはメディアミックス関係の人だった気がする。

 

大きな丸テーブルに7、8人ずつ座る形式で、自分は第14回GA文庫大賞の受賞者さんに1人だけ混ざって座りました。出っ張りこそないけど気分は完全にお誕生日席。

アウェイだぜ……と思ったものの、幸いにも第14回の方々が非常に優しく話しかけてくれたので、会場でもぼっちになることは免れました。自分は人の優しさに生かされています。

ありがてえ……今回色んなラノベ作家さんとお話できましたが、皆さん良い人ばかりでしたね。

 

ちなみに、第14回の受賞者さんの中にも名刺を忘れてきた人がいたので、「忘れちゃいますよねえ」と打ち解けることができました。名刺を忘れることで縮まる距離もある。

 

授賞式で名刺回収マシーンと化す

そして肝心の授賞式の模様ですが、詳しくはラノベニュースオンラインさんの記事を読みましょう!授賞式の模様だけ知りたい人は、本当はこんなブログを読む必要はなかったんですね~。

ln-news.com

一応自分の感想とかも言い添えておきますと、今回の受賞者さんはそれぞれ壇上で受賞コメントを言う流れがあったんですが、皆さん堂々としていてびっくりしました。

(自分の時はリモートで良かったかも……と少しだけ思ってしまった!)

 

自分が授賞式で失敗した世界線を想像してバッドに入っている間も式は滞りなく進み、こういう式ではお決まりの「しばしご歓談を」タイムに突入。

全員リアルでは初対面(しかも同期ゼロ)の場でこういう時間になると人見知りは非常に困りますが、パーティーだと「ご飯を食べる」コマンドがあるのが助かります。大学のサークルで50周年パーティーか何かがあった時もこれに助けられた記憶。

ビュッフェ形式の料理が用意されていたので同卓の作家さんに紛れて取りに行き、ビールを飲んだり寿司を食べたりしていました。

 

酒が入ると少しは気もほどけてきて、いろんな席を飛び回っている先輩作家さんと挨拶したり、第15回受賞者の方とも話したりできました。

不死探偵・冷堂紅葉 01.君とのキスは密室で」でデビューされた零雫先生が、「ぼちかの」を読んでGA文庫大賞に応募したと言ってくれたのは本当に嬉しかったですね。思えば読者の方と会ったのもこれが初めてでした。

他にも「どうか俺を放っておいてくれ」のコミカライズに関わっている方とお話したり、先輩作家さんと好きなラノベ作家さんの話をしたり、原稿がこれでもかと滞りまくっていた件で担当編集さんに土下座したりしていました。

最初はどうなることかと思いましたが、楽しかったですね。授賞式サイコー。

 

まあ、こんな良い感じのやり取りの最中も、差し出すもののない自分は名刺回収マシーンになっていましたが。残念ながら当然。

 

それと、肝心の式についての写真がまったくない理由について説明させていただきますと、これには仕方ない事情があるんです。当時のカメラロールを見てもブルーアーカイブの限定イベント「放課後スイーツ物語 甘い秘密と銃撃戦」のスクショしかなかったんです。宇沢レイサが好きすぎるんです。

 

唯一会場で撮ったであろう写真がこれ。帰り際に「そういえばなんも撮ってなくね?」と気づいて慌てて撮影した記憶があります。かけ恋のイラスト、綺麗でめっちゃ良いよね。

 

実はこの後も先輩方が二次会を開いてくれたり、雨の秋葉原ドクターペッパーを飲んでたそがれたり、志馬先生に高級焼肉をごちそうになったり、国立西洋美術館に行こうとしたら滞在中ずっと改装工事やってたり、長瀞で川下りしようと思ったら前日までの雨でとんでもない濁流だったり(もちろん川下りは中止だった)と色々あったのですが、長くなり過ぎるので割愛します。ここまで読んだ人いるのか?

 

何はともあれ授賞式は良いものですので、もしどこかで参加する機会がある人は楽しみにしておきましょう。あと家を出る前には名刺を持ってるかどうかチェックした方がいいです。

参加予定の第16回授賞式も余裕があったらそのうち書きます。公開は来年の5月になるかもしれませんが……。

 

新作「十神さん」出るよ&「ぼちかの」もよろしく

……というわけで最後に新作の宣伝!もはやこれのためにブログを書いたまである。

美少女生徒会長の十神さんは今日もポンコツで放っておけない」、6月15日頃に紙および電子書籍で発売です!

見ての通り生徒会ラブコメです~!良いよね生徒会ラブコメ……!

 

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美少女生徒会長の十神さんは今日もポンコツで放っておけない (GA文庫)

 

・Bookwalker

bookwalker.jp

最近のラノベで「ラブコメ」と銘打たれた作品の中でも、かなりコメディに振ってる方じゃないかな、と自負しています。(振り過ぎたかもしれない)

「気楽に笑えるラブコメが読みたい」「最近のラブコメってコメ成分が薄くないか?」って人に超オススメしておきます。是非是非~~!

それと、「ちょっと懐かしいラノベが好き」って人にも合うかもしれないです、自分の嗜好がそっちなので。

 

詳しい情報が出たらまたブログを書きますので今回はこの辺で。

 

デビュー作の「どうか俺を放っておいてくれ」もよろしくお願いします。コミカライズ版もあるよ!

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どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる (GA文庫)

 

・Bookwalker

どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる (GA文庫)

 

・コミカライズ版連載

www.manga-up.com

それではまた。