ラノベ作家のメモと戯言

ラノベ作家の相崎壁際です。第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」を受賞。デビュー作『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる』は2巻まで発売中&コミカライズも連載中です。

第13回GA文庫大賞前期、一次通過しました

わーい

応募総数が例年より多かったので一次で絞られたりするのかなぁと思いましたが、特にそんなことはなかった。

ありがたやありがたや。一次通過率30%超えってすごい、電撃の3倍。懐の広さが身に染みる今日この頃。

ga.sbcr.jp

無事(?)、電撃に引き続き一次通過できてひとまずホッとしてます。

通過作がこれ。学園ラブコメ(たぶん)です。

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ペンネームが「あ」から始まるので、五十音順で発表されるGAだといつもほぼ先頭に来てるんですよね。

ページ開いて秒で当落がわかるのでちょっと怖い(毎回言ってる)。

 

ぼーっと選考通過作見てるとやっぱりファンタジー要素を含む作品が多い印象で、現代学園物の応募作はそこまで多くないのかな。

最近のGA文庫はラブコメも多いので、今回はもうちょい増えるかなという気もしてたけど。

 

……ちょっと考えたけど少し前に電撃通過のブログ書いたばっかだし、GAの通過者に書籍化済みのプロが多すぎるよって恨み言以外は特に書くことないな。

もういいか。

 

あ、ファンタジアの締め切りまで残り半月ですが応募はまだ諦めてません。というか月末に有給を突っ込んだので是が非でも出さなきゃ。

これまであんまり書いたことなかったイチャイチャ系ラブコメと和解交渉中です。

 

ファンタジア文庫で言うなら「ネクラとヒリアが出会う時」とか「ゲーマーズ!」とか、あと「お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか」みたいな。

後の2つはちょっとイチャイチャ系ラブコメの範疇からはズレるかなと思うんですが、でも今作のイメージはそんな感じ。

それにしてもネクラとヒリアは予想以上に面白くてびっくり。読む前にハードル下げててごめんってなった。(TLで面白いって言ってた人、ありがとう……)

 

それではまた。

 

第27回電撃小説大賞、一次通過しました

通過しました

マジでよかった~~。

最初に通過作一覧をざっと流し見したときに見つけられなくて絶望しましたが、よく見たら右列中央らへんにこっそりありました。

ありがとう電撃小説大賞、フォーエバ電撃小説大賞。君を忘れない……!

 

いやー。電撃で2次に進むのが第24回以来(3年ぶり)なので、今回の通過は素直にめちゃくちゃ嬉しいです。

去年よりもいい方向に行ってるという手ごたえは感じつつ、結局どうなってるのかは公募の結果を見るまでわからないので……。

 

通過作がこれ。普段はラブコメ系のラノベを主に書いていますが、電撃にはタイトルから漂う雰囲気の通りライト文芸系の作品を応募しています。

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個人的にはライト文芸っぽくて好きなタイトルになりました(ラノベに多い長文説明調タイトルもそれはそれで好きです)。

地味に「君」を「きみ」にするか、「となり」を「隣」にするかでだいぶ悩んだ記憶があります。あと途中で「、」を入れるかどうかも気にしたなー。

 

電撃はライト文芸系(MW系)狙いの作品が多いイメージで、「君の~」みたいなタイトルはやっぱりちらほらありますね。

ライト文芸ってボーイミーツガールが多いし、どうしてもそういうタイトルが増えるのは仕方がないのです(たぶん)。

 

まあ身も蓋もない話をしちゃうと公募の受賞作って大半は刊行時にタイトル変わるから、応募時に気にしても仕方ないっちゅー話もある。

特にラノベ系の新人賞はかなりの割合でタイトル変わってる気がします。

 

通過作の割合

第27回電撃小説大賞は応募総数が4355作(長編3183作・短編1172作)、そのうち一次通過作は436作(長編373作・短編63作)だそうです。

dengekitaisho.jp

割合で言えば436/4355で、全応募作の10%くらいが一次通過したって感じですね。長編に限ると373/3183で11.7%。

電撃以外にもガガガは一次選考でこれくらい絞ってきますが、GA文庫やMF文庫の新人賞は3割くらいが一次通過するイメージ。ファンタジアも25%くらいでしょうか。

 

暇だったので(嘘。本当はファンタジア大賞に応募する作品を書かないといけないが、暑いとか中日ドラゴンズが負けすぎて気が乗らないとか今日はもうビール飲んじゃったとか理由を付けて全力で目を逸らし続けているだけ。こんなことをやっている場合ではない)過去5年間の電撃大賞の応募総数と一次通過の割合をまとめてみました。

 

第26回:応募総数が4607作、一次通過が467作。通過率が10.1%。

第25回:応募総数が4843作、一次通過が510作。通過率が10.5%。

第24回:応募総数が5088作、一次通過が575作。通過率が11.3%。

第23回:応募総数が4878作、一次通過が661作。通過率が13.5%。

第22回:応募総数が4580作、一次通過が592作。通過率が12.9%。

 

……なんか、だんだん一次通過のハードル上がってる気がしないこともないですね。怖い。

とはいえおおよそ10%強くらいのラインだしここまで厳しいならもはや微差って感じですが。

 

本当は長編の通過率とかも出した方が誠実なんでしょうが、めんどくさいのでやってません。

というか選考結果のページに応募総数中の長編・短編の内訳が載ってなかったんですよね。一次選考に残ったうちの長編・短編の作品数はほぼ記載されてるんですけど。

 

ラノベニュースオンラインとか外部のアーカイブサイトとか見ればわかるのかもしれないんですがダルい。

仕事じゃないから適当でいいんです適当で。

 

そういえば皆さんは8日から夏休みですか?ひょっとして9連休とか満喫しちゃってるんでしょうか。いいですね~~。

こちらは山の日含めた3連休を終えたら11日から普通に仕事です。ここ数年お盆休みとか無いんだが?誰か助けてください(こんな締め方でいいのか?)。

 

それではまた。

 

最近(4/10の電撃締め切り後)読んだラノベの感想とかなんやかんや②

感想の続き

前回はから。

 

弱キャラ友崎くん LV.8.5」

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おいおい、あの8巻のヒキからの短編集ですか。まあいきなり続きをぶっこまれるのもしんどいから口直しに短編集もいいよねと思いつつ読んだのだが開幕即菊池さんの話(「ファースト・クリスマス」)で轟沈。おい!

 

自分はみみみが好きなのでお気に入りはやっぱりみみみ視点の「好きな人のカノジョ」なわけですが、ジャブ打って相手の反応をうかがうみたいな会話が好きですね。

あと最後らへんでたまちゃんがみみみに向けた言葉、良さに溢れすぎてるでしょ。

日南と友崎(nanashi)のファーストコンタクト(友崎の方は自覚してないだろうが)に当たる「名もなき花」もあって、物語中でだんだん日南のバックボーンに焦点が当たりつつあるのもいい。

 

今回、打ち上げだのカラオケだの的確に過去の忘れたい思い出に触れてくる短編集だったので、読んでてなかなか精神が削れた。

そして最後にまーた菊池さんの話が来たので心が辛い、この後に8巻の続きが来るわけか……人道に対する罪ですよこれは。

 

 

 

「夢見る男子は現実主義者」

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こういうシチュエーションもあるか~って個人的にやられた感が強かったラブコメ。無自覚に種ばら撒いてる主人公の罪深さよ……。

ユーモアな一人称とかひねくれたセリフでバリバリ茶化してくるのが好きなので良かった(「マジかよ俺レベル足りないんだけど」は今作でもかなりツボ)。

主人公とお姉ちゃんの関係性も好き。こういう血縁関係いいよね。

 

全体的にだいぶ砕けた口調な上にモノローグが勝ち気味なので、最初読んだときは結構面食らった記憶。

シーンが変わった後にいきなりモノローグが入って上手いこと状況がつかめない、ってパターンがたびたびあったので……(自分がバカなだけという可能性も高い)。

 

最初はシーンの背景絵やキャラがビジュアルでわかるノベルゲー・美少女ゲーの影響だろうかと思ったんだけど、あとがきを読むにおけまる先生はネット小説文化出身の方らしいのでそちらの影響かも。

連載1話の区切りをコンパクトにまとめる傾向があるネット小説だと、シーンの状況説明とか情景描写があまり重視されないのかも(そんなことよりストーリーをやれって感じか)なーと思った。

 

まあ読んでるうちにそこそこ慣れたので無問題。2巻も出るらしいので楽しみ。

 

 

「きのうの春で、君を待つ」

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ストーリーも当然ながら面白いけどまず文章がすごく上手い。こういう情景描写ができたら文章書くのも楽しいんじゃないだろうか……。

1日進んで2日戻る、という時間的な設定が面白く生かされてて、毎回微妙なシーンから始まっちゃうのには笑った。

時間を遡るにつれて前のシーン(時間的には未来)で見せた登場人物の反応やら行動の意図が判明していくのが面白い。

 

そして前作の「夏へのトンネル、さよならの出口」は最高に刺激的でキュートな転校生で、今回は最高に切ない別れから二年ぶりに再会した幼馴染、八目先生の作品はヒロイン力が強いですね。

ヒロインの保科あかりに関するシーンは書くのが非常にしんどかったらしいけど、読んでるこちらも非常にしんどかったよね……いや、その分だけ好きになるんだけどさ。

このラノベヒロインに幸せになってほしい!2020(宝〇社)」1位が保科あかりです。2位は「サンタクロースを殺した。そして、キスをした。」の少女。この作品も良かったな。

 

 

「中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる」

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真打ち。もはやこの作品の感想を書きたいがためにここまで書いたと言っても過言ではないかもしれん。いや流石にちょっと過言です前出の作品だってどれも面白いし好きだし人にも読んで欲しい。

でも真打ちとか書いちゃうくらいには、この作品が大好きです。読んだ順が最後なのは偶然。

 

最初はまあ自分もラブコメを書いて新人賞に応募しているわけだし、近ごろ刊行されてるラブコメ作品でも読みましょうかねみたいなノリで読み始めたんですよ。吉田ばな先生のイラストも良いし。

そしたら主人公の卑屈さをユーモアで茶化すような一人称は好みだわ水守さんは可愛いわ主人公もなんやかんやカッコいいわで大当たりでした。

 

二章の空き部室周りの問題を収めるやり方も好きだし、デートシーンも好き(委員長いい人だ……)。観覧車のシーンとか最高じゃん。

里久君が初めて付き合ったのが水守さんでよかったよ……(誰目線の感想?)。

水守さんの悪いうわさが広まり過ぎてるところや学校生活の厳しさはに少し辛い部分があるけど、だからこそ三章の諸々が生きてくるんだよね。

 

三章での涼音の言葉も(182ページ、これは本当に参ったあまりにも良すぎる。自分はつくづくこういうのに弱いなあと思います)水守さんの対応もその後の主人公が取った行動も全部ひっくるめて大好き。

会いたいって感情だけで行動する主人公最高過ぎるでしょ!!

マジで「うおおおおお~~~!!」って叫んだし興奮してベッドの上でゴロゴロ転がりまくった。

やっぱりラブコメの主人公は最後の最後にヒロインのことだけを考えて思わず体が動いちゃって、体面とか場の空気とかそういうもの全部ブッ飛ばしてほしいよ。

 

1巻では水守さん周りで開示されてない情報も多いし最後にちょっとしたヒキを残してるんですが、どうやら2巻も出るらしいので安心してください。

全人類にオススメです。

 

 

ざっとこんな感じでしょうか。もはや長すぎて誰もここまで読んでない気がする。

まあ自己満足だしそれでもいいや。

 

ここで感想を書いた作品はどれも面白いと思ったのでオススメですが、別にここで感想書かなかった作品が面白くなかったというわけではなく、先にも言った通り文章がすんなり出てきたかどうかだけの問題です。

俺ガイルの13巻、14巻とかめちゃくちゃ面白かったので1日ぶっ続けで読んだけど、感想書くの大変なのでここでは書かないし。

そもそも感想書いてみてわかったけど、どうしても読んだ巻以外の話にも言及したくなっちゃって文字数がかさむ。しんどい。

 

次の応募予定は一応9月末のガガガ……と考えているのですが、今のところなーんもアイデアが思い浮かんでないのでわかりません。

まあどうにかなるやろ、なってくださいお願いします。

 

それではまた。