ラノベ作家のメモと戯言

ラノベ作家の相崎壁際です。第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」を受賞。デビュー作『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる』は2巻まで発売中&コミカライズも連載中です。

最近(4/10の電撃締め切り後)読んだラノベの感想とかなんやかんや①

ブログに書くことなさ過ぎるし小説も書いてないのでこれでお茶を濁すことにしました

GA文庫大賞に応募してからだらーっとしてるうちに6月が終わってしまいました。

 

小説書こうにも新しいアイデアが降ってこないし、仕方ないので最近読んだラノベの感想でも書いて罪悪感を紛らわせることにしました。

あんまり小説の感想とか書き残す趣味はないんですけど、面倒に感じない程度にざざっと。

 

電撃に応募してから(4月10日以降)読んだラノベが机の上に積まれてたので、数えてみたら24冊でした。

 

1か月あたりおおよそ8冊。

GA応募作の執筆中は読むペースが下がってたとはいえ、6月はもうちょっと読めてもよかったかな。

まあ、自分は読むのが早い方ではないし、読みたくないときに無理に読んでもしゃーないと思ってるので、これくらいが仕事しながらの限界かもしれないです。

 

写真に映ってる全部の作品に感想書くと大変なので、今パッと書けるやつだけ書きます。

別にここで感想書かなかった作品は面白くなかったというわけではなく(自分は大抵の作品を楽しんで読めるタイプです)、単に文章がすんなり出てきたかどうかってだけの違いです。

 紹介順は単なる読んだ順です。

 

「何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが? 5」

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地の文が無いラノベってこれしか読んだことない(書簡体小説ならチラホラ読んだことあるけど)な、まあそれほどラノベたくさん読んでるわけじゃないんですけど。

これ自体が面白い試みだしストーリーの方も楽しみながら読んでたし、これが5巻で終わるっぽいのは残念だなーと正直思います。

5巻のヒキも良かったし。いいんちょ……。

 

ぼっちオタクと隠れオタク美少女の組み合わせはまあベタだよねと思うんですけど好きだからしょうがない、いいじゃんこういうの好きなんだよ!

特に桃井さんが好き好き(2巻の表紙イラストの子)、こういうタイプの子に滅法弱いんだよな自分。

 

 

「14歳とイラストレーター 8」

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妹さえいればいい。」もそうだけど、こういうクリエイター業界モノの群像劇は同じ業種でもタイプや経験、才能の差がハッキリ感じられる点が残酷だけど好きだなーってなります。

(まあラノベだから「諦めて実家戻るわ……」みたいな主要キャラが出てこないのはご愛敬。何巻も読み続けて愛着を抱いた主要キャラがそんな退場したら読む側も辛いし。単刊で完結するならまだしも)

神絵が見た目も性格もかなり好きなので、8巻は表紙やカラー口絵でたくさんイラストが見られてよかった。

 

でも一番好きなのは白砂ちゃんなんですけどね。4巻でいきなり出てきて一気に歴代の好きなラノベキャラ上位に躍り出た。

こういう色々なものの板挟みになって悩んで苦しんでそれでも最後の最後に自分の芯を貫ける子(詳しくは4巻を読んでください)、最ッ高……!!!

島生まれで家庭的なところも最高です。幸せになってくれ。

 

8巻の感想を書こうと思っていたのに白砂ちゃんの話になってました。

この巻の白砂ちゃんはマリィの保護者役に磨きがかかってる&突如涙腺を刺してくるシーン(109~110Pのくだり、こういうのに弱い)もあってやはり可愛い。おいやっぱり白砂ちゃんの話じゃん。

最後のヒキ、不穏~な感じにユウトが全く気が付いてないの良き。

 

 

「物理的に孤立している俺の高校生活」

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期間中に4巻~8巻まで読んでたのでまとめて。上の埋め込みは8巻です。ヒロイン同士が背中合わせになってるイラストいいよね……。

登場人物たちはそれぞれ厄介な異能力を抱えていて(他人の体力を吸い取って衰弱させてしまうため他者と物理的に近づけない、目が3秒以上合うと心の中で考えていることが開示されてしまう等)、それ故に上手く友達ができない的な話。

最初は飛び道具的な設定に上手くなじめるか不安だったけど、読み始めたら全然大丈夫でした。

 

流石に8巻まで読んでると、元々は上手く人とやれなかった登場人物たちの成長にグッと来る(親目線)。

特に汐ノ宮さんとかさあ、成長し過ぎで嬉しいやら寂しいやらですよ。

5巻あたりから人間関係が結論に向かい始めてストーリー的にもハラハラ度が増してくるの良き。普通はいろんなシリーズを交互に読むんだけど、5巻から8巻まで連続で読んじゃった。

 

6巻の生徒会選挙の解決も好みだし(エリアス好きなので8巻はこうなるしか無い展開だが少々辛かった)、7巻から8巻のえんじゅと愛河の諸々もめちゃくちゃ好き。

ブコメの終盤(大抵はコメディ成分が薄めになりがち)に特有なこういう空気、本ッ当~~に好きだな。いつかこういうの書きたい。

単刊だとコメディ的な緩い雰囲気から人間関係のアクセルを踏み込む感じが表現しにくくて、なかなか難しいんですよね。

ひぐらしのなく頃に」が名作なのも、あの緩い日常パートがあってこそなんすよ……。

 

次に刊行される9巻が最終巻らしいので、読み終えてからずっと正座待機してます。

 

 

「中古でも恋がしたい!」

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上の写真撮った時点で1巻~3巻まで読んでた。

1巻冒頭からいきなり主人公の処女厨バリバリなシーンから入るんですが、読んでるうちに理由とかわかって良かった。

ReDrop先生の描く綾女かわいい。見たところほぼ一貫して表紙が綾女フォーカス(綾女+誰かはあるけど。12巻だけ綾女が小さい?)なの、最近のラノベにしては珍しい気がします。

 

最初のうちはもっと緩い感じで進むのかと思ってたけど、後半はシリアス分多めでしたね。だんだんと主人公のカッコよさが出てくるの好みです。巻を追うごとに面倒見の良さが出てきてる……。

ブコメはヒロインの魅力も重要なんですが、主人公がカッコよさを見せるシーンも大事だと思う派。

 

ただ残念なことに自分は美少女ゲーに造詣がないので、そういうネタを拾えたらもっと面白いのかもしれんなーとは思う。

7月入ってから4巻も読んだんですけど、2巻以降は毎回のように起床シーンから始まるんですよね。これも美少女ゲーにありがちな流れをなぞってるとかそういうアレなのだろうか。

 

 

長くなり過ぎたので一旦ここで切ります。続きはで。

 

第13回GA文庫大賞前期に応募しました

人権を確保しました

 

毎度毎度のことですが、今回もなかなかギリギリの応募になっちゃいました。

締め切り当日の23時30分過ぎぐらいだったかな……。

応募したときは「間に合ってよかった!」と達成感に満ちていましたが、ここまで追い詰められたのも全部自分のせいだということに気づいて微妙な気持ちになっています。

マッチポンプじゃん。

 

これでも毎回「○日までに〇文字書いて、この週までに書き上げて、最後の週は推敲に使って」みたいに計画立ててはいるんですが、守れた試しがないのは不思議ですね。

今回はゴールデンウィークもあるし5月半ばには書きあがってると思ってました。当然のように無理でしたが……。

夏休み前の授業で作らされた「夏休みのけいかく」的なサムシングを思い出します。アレも守った記憶がない。

 

自分は第11回後期からずーっとラブコメばっかりGAに応募していて、今回も例によってラブコメです。

これでGAには4連続ラブコメを出してることになるので、そろそろ別の引き出し作った方がいいのかなーと思いつつ、いやいや自分はラブコメが好きなんじゃい!という気持ちもありつつ。

まー次にGA出す時もなんやかんやラブコメになりそうな気がします。まだ構想はないですけど。

 

その他雑記、読んでる本とか

分けた方がいいのかもしれませんがめんどくさいので後ろにくっつけます。

 

最近読んでるのは森田季節先生の「物理的に孤立している俺の高校生活」シリーズで、ちょうどGAの応募作を書きながら7巻を読んでました。

個人的に6巻のエリアスがめちゃちゃツボ。こういうの大好きです。

最新の8巻も購入済みなのですが、これはGAに応募したら読もうと心に決めてたのでこれから読みます。楽しみだー。

 

あと「弱キャラ友崎くん 8.5巻」やら「きのうの春で、君を待つ」やらも積んでるので早く読まねば。ガガガばっかりやん。

いや、ガガガしか読まないわけじゃないんですがここら辺は4月に買ったばかりなので記憶に新しいというか……もう6月ですけど。

 

それにしても最近は積読の量が増えすぎてもう何が何やらで、同じ巻を2冊ダブって買うのも日常茶飯事になってきました。日常茶飯事の用法間違ってるけど。

あと1巻持ってないのに「なんかこれの1巻持ってた気がする……」って2巻買っちゃって、後から1巻買うハメになるとかね。バカ?

 

ただでさえ読むスピードが遅いのに小説を書き始めるとさらに読めなくなるので、最近積読が全く崩せません。

買う量を抑える気はないので読む量を増やさないとなあ……。

 

次はガガガかGAに応募するつもりです。

最近はよくOrangestarさんの「Henceforth」を聴いてるので、なんかいっちょ夏っぽい作品とか書きたいとかそんな気分です。

 

www.youtube.com

それではまた。

 

 

第27回電撃小説大賞に応募しました(第12回GA文庫大賞後期は二次で落選しました)

どうにか応募できました!

3月の後半からずいぶん切羽詰まりながら執筆してたんですが、どうにか完成してくれてよかったです。

 

それにしても今回も例によって厳しい戦いでした、よく間に合ったなあと思います。

毎回締め切りが厳しい件についてはいつか責任者を問いたださなければならんと思ってるのですが、どう考えても責任の所在は自分の怠惰と危機感の無さにあるので今回は見逃がしてやります。

自分に優しく他人に厳しくがモットーなので……。

 

ブログを書くにあたって4月の頭あたりは大変だったな~と少しツイートを遡っていたのですが、4月に入ってからのおかしくなりようは自分でもちょっとどうかと思いました。

 「小説のこと何もわかりません」じゃないよ、書くんだよ。

 

マジで締め切りがヤバい4月7日(締め切りの3日前)に僕ヤバ(僕の心のヤバいやつ)を読んで悶えている場合ではないですね。何してるんだ?

でもよく考えたらこの時期に更新来る方が悪いのかもしれない。更新が来たらそりゃ読むでしょ、しょうがない。

 

もし僕ヤバを読んだことがない人がいれば読みましょう。ヤバいので(薦め方が絶望的に下手)。

mangacross.jp

僕ヤバ読んだり初めて秋山黄色聴いたりしつつ、まあなんやかんやで9日深夜(10日の午前2時とかそこら辺)にエピローグにたどり着いたので良かったです。

このツイートの数時間後に初稿が上がりました(ついでにあらすじも書きました)。

 

でも初稿が完成したらしたで改稿とか文章の推敲とか誤字脱字チェックとかあるんですよね……地獄を抜けたら次の地獄に入るだけ。人生?

とはいえ自分は改稿であまり全体の構成をいじらないタイプ(本文を書きながら構成変えたり展開変えたりはよくある)なので、初稿完成後の作業は比較的少ない方かもしれません。

がっつりいじる人は本当に全文書き直すくらいの勢いでやるらしいです。自分がそれをやっちゃうと応募が翌年になります。

 

ここ2日ほど仕事しつつ午前4時くらいまで書いてて体力へろへろだったので、この日は書き上げてから6時間くらい寝ました。10日に有給を取ってて本当に正解でした。

偉いぞ過去の自分。どうせ締め切り前は時間が無くてボロボロになるんだってこと、よくわかっているんだなって感じですね。

 

10日は朝10時くらいに起きてほぼぶっ続けで改稿やら推敲やら誤字脱字チェックやら進めて、だいたい21時過ぎくらいに一通り終わったんだったかな。

作業を始める前は「流石に時間もマズいしせいぜい誤字脱字チェックくらいしかできないよな~」と思ってたんですが、やっぱり見直せば修正したい箇所がボロボロ出てくるもので、結構いろんなところを書き直しました。

「もう時間ないのに書き直してていいのか……?」という葛藤はありましたけど、やっぱ書き直して良かったと思います。

 

ちなみにこのブログを書きながら応募時の原稿をちらっと見たら、さっそく誤字を見つけて泣きました。

ちゃんとチェックしたのに何であるんですか?なんでチェックの時は見つからん癖にチラッと流し読みしただけで見つかるんですか?ひょっとして無から生まれてる?

 

ま、まあ、誤字はあるにせよ作品の面白さについてはそれなりに自信がありまぁす!

大変だったけど、その分出来も満足いくものになったのではないかと(今になって「あ!あれ書きたかった!」と思う部分も多少あるにせよ)。

今の自分に書けるボーイミーツガール(と少しだけ日常の謎系ミステリー)の精一杯がこれです!

 

……この文章を書いてて思い出したのが、「去年の電撃小説大賞応募作を書き上げた時も凄く自信があったなー」ってこと。当時の記事がこれですね。

aizakikabegiwa.hatenablog.com

読み返すと去年も9日と10日に有給を取ってて笑いました。毎年恒例になってる。

そんで肝心の作品についてですが、

ライト文芸系小説のクオリティとしては、概ね現在の自分が書けるベストだと思っています。』

 とか書いてある。へー。そりゃすげえや。ベストだってよ。

 

……まあその作品、一次落ちするんですけどね。

aizakikabegiwa.hatenablog.com

テンションの下がりっぷりがすごい。

今でこそ笑えますが当時はなかなか凹んだ記憶。

結局、電撃は最初に応募したとき(第24回)に4次選考まで行って以来、2年連続1次落ちです。

そろそろどうにかしたい。

 

……というわけで、作品の面白さには自信がありますが、結果が出るまであんまり信用しないことにしました。

去年あんだけ自信満々だったのに一次落ちしてるんだもん。

なんでも鑑定団に「これは掘り出し物だって自信があります」って焼き物とか陶磁器とか持ってって「300円」とか付けられるタイプの鑑定眼だよ。信用ならねえ。

 

あ、タイトルにもありますが第12回GA文庫大賞後期は二次で落選しました。

電撃の方が忙しくて更新できなかっただけで、決して落ちてテンション下がって「まー落選したってことは書かなくても別にいいかー」という気分になったから報告しなかったわけじゃないんです。信じてください。

 

えー、次に応募するのは5月末の第13回GA文庫大賞前期の予定です。

あと50日弱ですか、今回も締め切り間際はヤバそうですね。

12回後期の評価シートには「王道だけどありきたり」的なことが書かれていたので、今回はどうにか面白い設定(信用ならねえ)を組み込もうと考えております。やるぞい。

 

それではまた。

 

 

 

ちなみに自分は明日の昼休み、僕ヤバの最新話を見て悶え死ぬらしいです。助けて。