ラノベ作家のメモと戯言

ラノベ作家の相崎壁際です。第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」を受賞。デビュー作『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる』は2巻まで発売中&コミカライズも連載中です。

ライトノベル勉強会(関西)に行ってきた①

めちゃビビりながら行った

いやーもう、根本的に新しい人間と会うのが得意じゃないし話すのは言わずもがなって感じの人間なので、参加するだけで結構ドキドキだった。

河原町とらのあなに寄ってから丸太町にある会場まで歩いて行った(丸太町って聞くと円居挽の『丸太町ルヴォワール』しか出てこない)。思ったより遠かったのでそれだけでHP削られた。

俺の少し前に「たぶん参加者じゃなかろうか……?」という感じの人たちが歩いていたんだけど、その人たちが案の定会場になった建物に入っていったもんだから、あえてタイミングずらすために建物の前通り過ぎたもんね。

意味はないけどなんか怖いじゃん。

 

部屋に入るとさっき俺の前を歩いて建物に入っていった優しそうな人が、「あっどうぞどうぞ~」みたいな感じで迎え入れてくれた。「やはり参加者であったか……」と思うと同時に「この対応はもしや?」という直感。

その方が今回勉強会を主催してくださった蒼空チョコ先生だった。獣医さんなだけあって(?)対人スキル高そうな感じ。明らかに挙動不審な俺にも優しいとかすごい。

チョコ先生と一緒に建物に入ったのが草薙刃先生だとのこと。草薙先生はなんかこう、オーラがやべえ。ツイッターのアイコン見ればわかる。

 

その後13時になって勉強会が開始。

チョコ先生による獣医ラノベの解説を聴いたり、羽智遊紀先生薄味メロン先生と観光中に買ったというおみくじせんべいを差し入れてくださったり(俺は末吉で、「天ぷらを揚げるときに飛ぶ油に気を付けろ」とか「これおみくじで言うことか?」的な内容が書いてあった。内容のショボさが実に末吉感あるし俺らしい。羽智先生ごちそうさまでした。美味しかったです)。

 

その後参加者全員でプロットの相談会をしました。

グループに分かれてやろうかという案が出たんだけど、部屋が狭くて移動も大変なのでいっそのこと全員にプロットを読んでもらって話し合うという形式に。

他の人のプロットを拝見するのは滅多にない機会なので、色々と興味深く読めた。

書籍化作家さんのプロットも拝見させていただいて、もちろん担当さんに見せる用ではなく今回の勉強会用のプロットだけど、それだけでも非常に考える所があった。

プロットってやっぱり人によって全然フォーマットも違うし分量も違うし、個性が出る所だなって感じた。

 

あとは主に公募に出す人と小説投稿サイトで連載する人とで、小説に対する考え方が違うなっていう点が興味深かった。

俺みたいに公募に出す人は文庫換算240ページくらいの分量で、どんなキャラを動かしてストーリーを展開させて、最終的にどんな着地点を用意するのかって考える。

新人賞に出す作品は基本的に完結していることが求められるから、どうしても240ページで畳める小説を考える。そりゃ自分の考えた物語に愛着はあるし、投稿する物語の先の展開も当然考えるけど、基本的にそれは受賞して続巻出す話になったら初めて形にするって感じで。

小説投稿サイトに連載する人は「読者を惹きつけること」により貪欲だって印象。

第1話の2000文字くらいにどれだけインパクトを詰め込めるか、読者はこの小説を読むときにどこを面白いと思うのか、読者を脱落させないためにどうしたらいいか。

この辺りに対してとてもよく考えてる人が、小説投稿サイトで書籍化まで持ってけるのかなーと思った。いや、俺は実際あんまり小説投稿サイトに詳しくないので適当なこと言ってるけど。

「時系列を入れ替えても序盤にインパクトを持ってくるのが大事」と草薙先生がおっしゃっていて、それは公募作品でもそうするべきだと感じた。

出版されてる小説でもそういう作品は非常に多いし、序盤のインパクトが大事だというのは書店で冒頭立ち読みして購入するか否か決める人が多数居る以上、小説投稿サイト以外の小説も自覚するべき。

俺も冒頭に物語後半の盛り上がる箇所を挿入したり意味深なモノローグ入れたりすることはあるんだけど、もうちょっとフック的な意味で効果的な場面を考えて入れた方が良いな。

意味深なモノローグとか誰得だよって感じがするしな……いやまあ、書いてる俺が一番気持ちいいんだけど、読者がどんだけ喜ぶのかと考えると微妙かもしれない。やっぱドンパチか?

 

長くなったので分割。