ラノベ作家のメモと戯言

ラノベ作家の相崎壁際です。第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」を受賞。デビュー作『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる』は2巻まで発売中&コミカライズも連載中です。

2月に読んだラノベ・観た映画のざっくり感想

もう2月も終わりって早すぎ、3月を見習え

気が付いたらあと2時間弱で3月。嘘だろ。

「28日しかないとか根性足りないんとちゃう?3月は31日まであるって言ってるけど?」と2月くんを詰めてもしょうがないのでブログ書きます。

なぜなら1か月に1回は更新すると決めちゃったから。

別に放棄したところで誰に迷惑がかかるわけでもない決め事ですが、まだ守れる可能性があるなら守っとくか……くらいのノリです。

 

でも特に書くことがあるわけじゃないので、2月に読んだラノベや観た映画の中で、特に印象に残ったものを雑にまとめるだけにしときます。

お手軽だし今度から書くネタに困ったら全部これでいいな、うん。

 

※ネタバレはしないように書いてるつもりですがところどころ作品の内容に触れているため、徹底的に作品のネタバレを避けたい人はブラウザバックしてください。

 

ラノベ

・「今日から彼女ですけど、なにか?

 

 

 

 はい。Twitterでつぶやいた感想そのまんま載せます(手抜き)。

ツイートでも言ってるけど、マジでアラフォーの灰崎先生(39)が好きすぎる。肌のハリにどうしようもなく年齢が現れてるのマジで良すぎ。

 口絵(ラノベの目次前にあるカラーイラストのことです)の時点で「灰崎先生」というキャラがアラフォー教師だということは知ってたので、異様なテンションで現れた初登場シーンは本気で頭抱えた。

いきなりカニ歩きで登場しないで!「やっほーやっほーおはやっほー☆ 私だよ☆ 灰崎先生だよ☆」(文庫版41ページより)じゃないんですよ先生!

誰か助けてくれよこの人をよ……。

 

まあ灰崎先生語りをするとキリがないのでこの辺にしておきます。

この作品はラノベにしてはページ当たりの文章密度がかなり高め(まだ1巻しか読んでないけどリゼロくらい?)なので、ちょっとびっくりする人がいるかもしれません。あと主人公の暑苦しさと口調が独特かも。

でもちゃんと読めば文章と会話のセンスが良さがわかり、読む人をこれでもかと楽しませようとする精神が伝わってくるので大好き。

下のツイートの部分とか最高(やっぱり灰崎先生の話になるじゃん)。

 

・「とってもカワイイ私と付き合ってよ!

 

 

これはブログを書く数時間前に読み終えたばかりなんですけど、マジで良かった……!!

冒頭でさくっと主人公とヒロインの掛け合いに入った時点で、まず掛け合いのセンスとテンポの良さで好感触。

そこから数十ページほど読み進めると人間関係への洞察やヒロインの性格の掘り下げ、関係の変化の見せ方が上手くて思わず姿勢を正しました。

 

イベントとか会話を通じて登場人物の性格や関係の変化を見せる、っていうのは基本みたいに語られるんですが、やっぱり難しいんですよね。

この作品はそこをちゃんと丁寧にやってて、それでいてコミカルさやヒロインの可愛さをおざなりにしない巧さがある。感心した。

主人公もカッコいいし終盤の展開もマジで良い……面白いな!!悔しい!!

 

単に陰キャリア充がイチャイチャしてるだけの作品(自分はそういうのも好きですが)なんだろうな~と思ってる人にはぜひ一度読んでもらいたい。

人間関係や個人の問題にちゃんと向き合ってる一級の青春ラブコメです。

こういうの大好き。

 

映画

・「花束みたいな恋をした

https://twitter.com/aizakikabegiwa/status/1365544875219771392?s=20

 

まるで夢に見るような「運命の出会い」を果たしたサブカル好きカップルが、実にありふれたすれ違いや環境・思想の変化で別れるまでの話。

カップルが破局する話、いいね~(性格が終わってる)。

 

自分はサブカルに造詣ないのでそこの共感度は微妙だったと思うけど、映画としてしっかり面白かったのでネタを拾いきれなくても楽しめました。

カットの単価がえぐいことになってるくだりやパズドラのくだりはマジで良かったね。

それにしてもこれ、カップルで観に来る映画にしてはガッツリ別れを描いてるけど気まずくならないのかな……。

 

あとは下のツイートの場面、2021年最悪の笑顔が飛び出ました!(性格が終わってる)

 

・「すばらしき世界

 

役所広司は本当にこういう役うまいね。六角精児とのやり取りはかなり緊迫感あったな~。

あと橋爪功が普通に出てきてびっくりした。自分が生まれる前から「赤かぶ検事」とかやってたでしょあの人。

 

 

以上です。

もちろんここで紹介したものが2月に読んだ・観たもの全てじゃありません(2月は締め切りがヤバくてあんまり娯楽に時間が割けなかったのは事実ですが)。

自分の中である程度の基準を超えた面白さを感じて、かつタイミング的に感想をまとめる気力が湧いてきたものだけ、ここで紹介しています。

面白くてもなんとなーく感想をまとめてないものもあります。これはTwitterで感想を呟く基準(一定の面白さを越えてる以外に明確な基準はない、という基準)と同じです。

 

それではまた。

 

月1回は更新しようと決めちゃったので無理やり書いた

年が明けましたね(今さら?)

1月も終わるのにこんな話をするのはズルじゃないかという気もするんですけど、ちょっと前に「月1回は更新します」とか決めちゃったのでね……。

とりあえず定番の話題で1月分のノルマを達成しときます。1回でも更新飛ばすとそのまま数か月は放置するからな。自分のことだから詳しいんだ。

2021年、いい年にしたいですね!(ヤケクソ過ぎない?)

 

……いや~ブログに書くことなさすぎ。受賞作の改稿はぼちぼちやってるけど流石に内容は書けないし。

たぶん編集さんにどちゃくそ怒られます。デビューする前から編集さんとバチバチやれるほど自分も無頼派(有象先生?)じゃないですからね。

なんかこう書くとデビュー後はバチバチやる気っぽく見えちゃうけどそんなつもりは無いです!自分は社会性のある人間ですから。就活の履歴書にも「アピールポイント:潤滑油」って書いたし(嘘)。

 

何にせよブログを書くと決めてしまった以上、今も無いものを絞り出して書いてるわけですが、基本的に「新人賞に応募する作品を執筆しています!」「新人賞に応募しました!」「新人賞に落選しました!(おい)」という3種の神器で回してきたブログなので、受賞しちゃうと普通に書くことなくなりました。終わり!

 

……で終わっちゃうのもアレだよな。うん。

えーと、1月は15冊ほどラノベを読みました。当社比でかなり多め。

何故こんなに読めたのかと言えば、まあ小説書いてないからですよね~~!語尾を伸ばしてる場合ではない。

 

11月~12月は改稿が忙しくてほとんどラノベ読む暇もなかったんですが、ちょうど1月は諸々の作業も比較的落ち着いてきた頃合いで時間が取りやすかったのが大きいですね。

まあ落ち着いてきたというか、やるべきことを後回しにしてるだけという説もありますが。

2月の前半はまた忙しくなりそうです。年貢の納め時ってやつ。

 

そうそう、第12回GA文庫大賞で受賞された全6作品も読みました!自分の1つ上の代に当たる受賞作です。

 

こういうの読むとすごく刺激になるので、自分も頑張るぞいって気分になりますね~!

以下、ざっくりすぎる感想。

忘れえぬ魔女の物語」……特大質量の百合を喰らった。少女たちの関係性がじっくりと進んでいくの良いよね。カバーがマット地なのも合ってるし最後のイラストもめちゃくちゃ良い。

貴サークルは“救世主”に配置されました」……ヒメさんも可愛いんですけど、超女神☆メイド☆ロボさんもかなり好きになった。メイドVer.と日常ver.でギャップあるの良すぎだろ。

その商人の弟子、剣につき」……ついつい何度も同じ昔話をしちゃうティフィンさん可愛いな~と思いつつ読んでいたら終盤でハクアさんがグングン猛追してきた。萌え。

竜歌の巫女と二度目の誓い」……ルゼが可愛いのは当然として、後半で一気にギルやオズまで刺してきた。陰があるイケメンって良いよね、好き。

カンスト村のご隠居デーモンさん~辺境の大鍛冶師~」……侯爵様への独占欲がときどき垣間見えるヨートちゃん可愛すぎ。ジト目メイドが甘えてくるのズルじゃない?

俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ」……ストーリー全体の疾走感が好きだし主人公含めてメインの3人とも可愛すぎ。特にアゲハちゃんの顔が良すぎる、やっぱり銀髪ヒロインは最高。

 

……ネタバレに配慮したとはいえ感想が下手すぎるだろ。アニメでもキャラの可愛さしか見ない人?

 

それではまた。(これ言えば締まると思ってない?)

 

P.S.

 「GA FES 2021 ~GA 15th Anniversary~」というGA文庫の特別番組が、2021年1月31日16時~放送されるようです。どうぞよしなに。(ブログ内でレーベル情報について発信する新人の鑑)(問題はこのブログを読んでる人が超少ないという点だが、読んでる人が多いとあんま好き勝手書けないしこのくらいが丁度いいかもしれん)

 

2020年の終わりに

晦日ですね、今年もありがとうございました

いやー、もう大晦日ですか、早すぎて時の流れに置いて行かれそうです。

なんならまだ2016年くらいの感覚だし。2020年とかだいぶ先だろ。東京でオリンピックやってる頃じゃん(やってない)。その頃には自分もちゃんとした社会人になってるんだろうなー(なってない)。

 

12月も1回くらいはブログ更新しようと思ってたんですが、原稿作業(と仕事)の方が切羽詰まっててなかなか着手できませんでした。

そもそも「原稿の締め切り延ばしてください!」って懇願して編集さんを待たせてる身でブログ更新とか気まずいことこの上ないし。

 

編集さんと可能な限り良好な関係を維持したい作家の卵としては危ない橋は渡れないってやつです。(だったら締め切りを破るな)

いざブログを更新したとして「そんなんいいから早く原稿上げてください」と言われたらもう平身低頭謝るしかありません。

(……いやでもブログの更新と改稿作業はまた別腹っていうか?原稿作業の気分転換にブログを更新するってのは悪い考えじゃないと思うんですよね、ほら、どっちもキーボード叩く感じだし。上手に息抜きするのが何かのコツってたぶん偉い人も言ってた。そもそもブログの更新にかかる時間とか大したもんじゃないし別に良くないですか?良い気がしてきた!)

 

ってなわけで放置してたらもう31日。

「あと数時間で1月だし、いっそのこと12月と1月の分はまとめて更新しちゃうか……ブランチみたいなもんだろ……」と思いましたが、偉いので更新します。めちゃ偉い。

 

2020年は自分にとって激動の年でした。

年が明けてから電撃小説大賞に1作、GA文庫大賞に1作応募し、めでたく第13回GA文庫大賞前期で入賞。びっくりですね。

もちろん受賞を目指して書いていたわけですし、いつかは受賞するつもりでいましたが、いざ我が身に降りかかるとなんか現実味が薄いなあとかそんなこと考えてたような。

 

とはいえ、現実味があーだこーだって感想は受賞後の改稿作業で吹き飛びました。

自分のスケジュール管理がここまで壊滅してるとはさすがに思わなかった……いや、薄々感じてはいたけど……。

もともと公募の締め切りを目指して執筆するけど結局スケジュールが破綻して最後は有給とかぶち込んで無理矢理どうにかするタイプだったのですが、まさか受賞してもこの癖が治らないとは驚きました。もうちょい頑張れよ。

 

それはともかく、編集さんからご指摘を受けたり作品について意見を交わしたりした上で改稿を進めた結果、応募段階よりもさらにいい感じの作品になってるなあと思います。

……これで年明けに「年末にいただいた原稿ですけど全ボツです!」とか言われたらめちゃ面白いな。いや全ボツは無いと思うけど……無いよね……???あったら出家とかしちゃうかもしれん。みぐしおろしたまひけり。

 

ってなわけで(?)、今バリバリ改稿している入賞作については、2021年の7月に発売予定らしいです(『GA文庫編集部ラジオ会議 第0.6回』の18分~あたりを参照)

www.youtube.com

 

改稿作業が進むたびに面白い作品になってるので、何卒何卒。

話のまとめ方が雑だなー。

 

 

P.S

アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」、マジで良かったので観てください。

joseetora.jp

ただ邦画版(妻夫木君と池脇千鶴のやつ)がめちゃくちゃ好きだって人は違いに戸惑うっていうか受け入れられないかもしれないので、ある程度設定を共有している別物だと考えて観た方がいいかな……。