ラノベ作家のメモと戯言

ラノベ作家の相崎壁際です。第13回GA文庫大賞で「ガンガンGA特別賞」を受賞。デビュー作『どうか俺を放っておいてくれ なぜかぼっちの終わった高校生活を彼女が変えようとしてくる』は2巻まで発売中&コミカライズも連載中です。

第12回GA文庫大賞前期一次通過しました

久しぶりです

 

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タイトルにもある通り、第12回GA文庫大賞前期で投稿作が一次通過しました!

いやー良かった良かった。ここのところは一次落ちが電撃、講談社ラノベと続いていたので自信喪失気味でしたが、少し持ち直しました(チョロい)。

 

これでも三年くらい書いてるのに、未だに選考が上手くいくとき、いかないときの差が激しくて安定しないのは何故……?

もっと安定して選考を通過できるようになれば精神は安定し、仕事の最中にいきなり応募中の作品に欠点があったのではと考えて不安に襲われることもなく、人生もっとスイスイ泳ぎ切れていたに違いない。

 

お盆にも普通に仕事行ってることだって、小説の選考がいいところにいってさえいればさほど気にもならなかったはず。

夏の日を転売ヤーの通報などという地味なボランティア活動に勤しんで過ごすことはせず、書とスマホSNSを捨て街に出てさぞかし充実したリアルライフを送ったことでしょう。

多分ええ感じのコンデジなんか買っちゃって、雰囲気ある路地裏で写真撮っちゃったり寺社仏閣に足を延ばしちゃったりしたはずなのです。

 

これは勘ですがもうちょっと小説がええ感じになれば、実生活もええ感じになるはずです。

友人と行く飲み屋も鳥貴族じゃなくてもっとええ感じの……バーとか……なんかそういう感じのアレになる……はず(行かないからよくわかんない)。

 

とにかく小説が上手くなりたいなあと切に願うこの頃です。

宇治橋で叫んでこようかな。

 

最近読んだ本の話

もともと読書スピードが遅い人間なのですが、やっぱりインプットしないとなってことで最近もなんとか月に10冊弱くらいのペースで本を読んでます。

ラノベだとようやく積んでた「天地の狭間のランダム・ウォーカー」を読みました。

第三話の「極付千本桜」、めっちゃ良くて流石に泣いてしまったよ……これが漢の背中だ……。

 

あとC.B.マッケンジーの「バッド・カントリー」も面白かった。

主人公は孤独で無頼な私立探偵なんだけど車の助手席には常に飼ってる老犬を乗せていて、犬がケガすると獣医の前でボロボロ泣いてしまうあたり、凄く「人間……」という感じがして良い。

登場人物たちの二面性とか、結局最後まで真意のわからないままだった人物の不条理な行動とか、そういうのもひっくるめて人間ってこういう生き物だよなと思わされる。

 

執筆の話

そんなこんなでもう八月半ば、月末にはファンタジア大賞の締め切りが迫っています。

時の流れが早すぎると文句を言いたくても、言うべき相手が自分しかいない……。

 

今回GAで通ったのもラブコメ、今書いてる作品もラブコメです。

最近は意図的にラノベではラブコメで貫くようにしていて、それ以外のが書きたければMW向けに書けばいいかなという気分でいます。

いつまでラブコメ書き続けるのかはわかりませんが、手ごたえがあるうちはこっちで勝負してみようかなと。

 

最近まであまりラノベを読んでこなかったんですが、ラブコメって面白いと気づきましたしね!

最近は「弱キャラ友崎くん」「何故かの」「妹さえいればいい」「家カノ」「ゲーマーズ!」とか好きです。一番好きなのはやっぱり「裏方キャラの青木くんがラブコメを制すまで。」かなあ……。

 

とにかく、楽しみつつ書きたいと思います。

ファンタジアが終わったら、9月はMW向けの改稿とかに時間を当てるのもいいかなとか考えてます。

皮算用になりそうな気がヒシヒシとしていますが……。

 

それではまた。

 

第26回電撃小説大賞、一次落選でした

残念……

dengekitaisho.jp

 

いや、マジかー……。

正直言って自分の現時点で書けるなりのベストを尽くしたし、作品にもちゃんと反映されていたと思っていたので凹んでいます。

あれ落ちちゃうのか―。

 

最初にページ開いたときにざっと自分の作品がありそうな場所(電撃の発表は基本的に投稿順で、締め切りギリギリになって出したら大抵ページの右下にある)を見て「あれ、ひょっとすると無いかもしれないぞ?」って感じたときのヒヤヒヤ感。

ペンネームやらタイトルやらでページ内検索して検索結果0件だったときの虚無感。

二年も続けて味わってますけど慣れないです。

 

落ちた人間が何言っても恥の上塗りなんですが、八月いっぱいは楽しめるかなーなんて思っていた時期がありました。

実際のところ七月早々に敗退しましたが。

夜中にどら焼き食べるくらいには凹んでます。お酒飲むのは理性が働いて止めた。

 

まー今回は残念でしたけど、今回の作品は改稿してまた応募してみます。

個人的にもとても好きな感じに仕上がっているし、実際小説としてのクオリティは二年前に四次までいった作品よりも上だと信じているのでこのまま捨てるに捨てられぬ……。

 

ただ、社会人女性主人公の現代モノ、ライトミステリ―と完全にライト文芸系なので、使いまわせる新人賞が少ないのがちょっとネック。

電撃には他のラノベ系新人賞に出せないっぽいものばかり送ってるからなー。

 

ま、引きずるのは今日だけにして、明日からはまたファンタジア向けのプロット作りに入ります。

くそー、電撃が取らないんなら他所でデビューしちゃうからな……見てろよ……(負け犬の遠吠え感が凄い)。

 

ちょっと前見た夢に出てきた女の子がめちゃ魅力的だった話、あるいはどっかの砂浜で瓶のコーラでも飲みたいねって話

このまま放っておくと忘れちゃいそうなので

あんまり夢とか覚えてない方なんですが、この前GAの締め切りがヤバいあたりに一つ印象的な夢を見ました。

印象的というか出てきたヒロインが凄く魅力的だったっていうあれなんですが。

 

最近めっきり二次元にどっぷり浸かってる人間なので覚えてる夢のうち半分くらいは二次元なのですが、その夢も二次元でした。脳内アニメ。

自分のビジュアルはちょっと覚えてないんですけど、夢の始まりは一人のヒロインと出会ったシーンだったような……たぶん。

 

確かコンビニかどっか行ったときにヒロインの女の子がバイトしてたんですよね。

女の子は「二度めの夏、二度と会えない君」のぶーた先生が描くヒロインみたいな感じで、そりゃもうとてつもなく可愛いわけです。

 

確か茶髪っぽい髪色のセミロングで、前かがみになると髪が鎖骨あたりにまでくる。色は白目で目が大きい(二次元なので)。

外見が可愛いだけじゃなくてなんかこう一生懸命だし性格もいい子だし、特に何があったわけでもないと思うんですけど気になる存在で。

バスケ部に所属してるらしくて、活発な印象の子でした。

 

後からわかったんですけど、女の子は本屋でもバイトしてたんですよね。

二階建ての結構大きめの本屋で、内装は木目調で結構お洒落な感じ。それだけ妙に覚えてます。

 

凄くたくさんバイトしてる子だなーと思ったら、その本屋かどこかで女の子がクラスの女子たちに詰められてるところを目撃しちゃって。

詳しいことはわからないんですけど、どうも部活内でマズい立場にあってお金とかを巻き上げられてたようです。そのお金を工面するためにバイトしてたという。

 

本人は凄く厳しい状況にあるんですけど、その子は周りの人に優しいんですよね。夢の中の自分にも。

なんでこんな健気でいい子がそんな目に……とか思う訳なんですけど、夢の中の自分は何もできない。

 

そんなとき急にその女の子視点になって(夢なのでこんな急に視点人物が変わるのもアリ)、夜の街でバイクに乗ってる。

バイクの後部座席には別の女子が乗ってて、そいつは自分をいじめてる女子だったんですよ。どうしてそんな状況になってたのかは謎なんですが。

 

二ケツのままバイクで走り続けて山道っぽいところのカーブを曲がるとき、後部座席の女子がバイクから転がり落ちました。結構な勢いで転がっていって、たぶん無事じゃ済んでない。

急カーブだったので偶然の事故だったのか、女の子がわざとバランスを崩させたのか、夢の中の自分にはわからなかったです。その後女子がどうなったのかもわからない。

 

でも女の子は女子の方に向かうことはなく、妙に清々しい気分でバイクを走らせ続けて。

ふと上を見上げたらめちゃくちゃ星空が綺麗なんです。地面に近いあたりが濃い紫色で角度が上がるにつれてだんだんと黒さが増していって、天頂は星が零れ出してるみたいにキラキラとした粒が広がっていて。

それだけで女の子の心は凄く気分がよくなって、もうどこまでも走っていけそうな気分になるんですよね。

 

そして朝になったところででいきなり夢の中の自分が登場して、目の前に女の子が現れるわけです(ここからはもう自分視点)。

とうに夜は明けて陽が昇ってて、完全に空の色が夏の青。

女の子に自分がどういう言葉で誘われたのか忘れたんですけど、とにかくいい笑顔だったのは覚えてます。このとき夢の中の自分は、女の子がバイクで女子を振り落としたこととか知らなかったと思う。

 

そんで当たり前のように二ケツして海まで行ったら、海の色が自分たち以外誰も居ないのが勿体ないくらい綺麗な青で、ちょっと狭い砂浜がまるで秘密基地みたいでした。太平洋の無人島みたいだったかも。

それから二人で砂浜にドーンと突き刺さるみたいに立ってる自動販売機でコーラを買った(ここは森見登美彦先生の「熱帯」オマージュだと思う、夢にオマージュとかあるのかわかんないけど)。

 

コーラは透明な瓶だった(自動販売機で瓶が出てくると落ちるときに割れそうだけど夢だから大丈夫)。

女の子が取り出し口からコーラを出して「はい」って言って渡してくれて、そのときの顔が凄くよくて。

 

ちょっと汗かきながらもなんか無性にわくわくした表情で、宝物でも見つけたみたいな笑顔なんです。

手に持ってるのは綺麗だけどただのコーラ瓶だし、目の前に居るのは自分なんかでそんないい笑顔を向けられる権利があるのかどうかわかんなかったけど、とにかく魅入られてしまった。こんな美しいものがこの世にあるのを知らなかった。

女の子には悪いんだけど、本当に身勝手なんだけど、いつまでもこの一瞬だけ繰り返せたらいいなと思った。夢の中で。

 

左手で渡してくれたコーラの瓶が水色がかってたのは空の青が映ったのか、それとも海の青が映ったのかな。わかんないけど、すごく綺麗だった。

 

二人で砂浜に座ってコーラ飲みながら、たぶんそこで自分は女の子から例の女子をバイクで振り落としたって話を聞いたんだったかな。よく覚えてない。

でも全然自分は女の子を責める気持ちがなくて、女の子も気にしてない風だった。

終わったことは全部どうでもよくて、今の時間だけが大切っていう気持ちだったと思う。

 

妙な高揚感と無敵感みたいなものが湧いてきて、女の子と二人でならどこにでも行けるなって気がした。

この子とならどこに行ったって綺麗なものだけに出会って、美しいものだけが目に見える気がした。

 

そんな夢。

 

 

全部夢です

我ながらこんなに長々と夢の話を書き連ねてなかなかヤベー奴だという思いが禁じ得ないんですが、この夢は本当によかった。

目が覚めたあとでしばらく「醒めなきゃよかった~」とかひとしきり後悔して、それから「こんなに魅力的なヒロインが書けるのかなあ」とちょっと凹みました。

 

それくらいこの女の子が魅力的に思えて、自分の筆力でこの魅力を表すのは無理だとかそこそこ嘆いてた。

あー、めっちゃいい子だったな……可愛かったし……夢を自在に操れたらあの砂浜のシーンを延々リピート再生したい。

 

最近では段々記憶も薄れてきて、いつかあの夢のことを全部忘れてしまう日が来るのが怖くなってきたのでせめてここに残しとこうかと。

既にこうやって文章にした時点で色々失われてるし、本当の夢の通りじゃない(たぶん脳内で色々補完したり順序を入れ替えたりしてそう)と思うんですが、何となく懐かしくなったときのよすがくらいになればいいな。

全部忘れちゃうのは流石にちょっと寂しい。

 完全に自分用のメモでした。

 

 

 

夢の女の子だけじゃなくて、

たぶん誰にでも何かを振り落としたいときがあって、

別に嫌な奴とかじゃなくていいからさ、

昔のもう忘れたい思い出とか、

給料の安い仕事のこととか、

将来に対するぼんやりした不安とか、

そういう嫌なもの全部バイクの後ろから振り落として、

何も後悔とか明日のこととか面倒なこと考えずに星とか海とか見て綺麗だなって思って、

そんで砂浜に座って瓶のコーラ(チェリオでもいいよ)飲みたいよ。

次はどこに行こうかなって無邪気に考えたい。

月でも城崎でもどこへでも。

 

そのうち人生のどっかでこんな日と出会えたら、たぶん生きててよかったなと思うんだろうな。フラカン深夜高速じゃないけどさ。

 (こういうことを難なくやってのけたところがなおさら女の子を魅力的に見せたんだろうなー、と思いました)