腐れワナビの公募メモと戯言

相崎壁際名義で新人賞に投稿しているワナビのブログ。応募するのは基本的にライトノベル系。

古い時代の書物を読むのは古人とのコミュニケーション①

まあこれ教授の受け売りなんだけどね

はい。

ウチの大学(既卒)の教授がよくこんなニュアンスのことをおっしゃっていて。そもそも古文を研究することの最大の意義として、古人とのコミュニケーション(対話)ってことを掲げていらっしゃった。

俺は文学部に入った理由が「まあ本好きだし」程度で、日本文学を専攻した理由も「まあ日本語だし読めるっしょ」みたいなノリだった腐れ学生だったわけですが。

研究室に入って開口一番こんな感じのことを言われて、頭の中は「?????何を言ってるんだこの人?????」みたいな感じだった。

最初は近世(江戸時代)の書物で卒論やるなんて考えもしてなかったしね。大正~昭和初期あたりの好きな作家で行こうと思ってた。

 

具体的には岡本綺堂という人で、「半七捕物帳」シリーズを書いた『日本探偵小説の始祖』とも言われる人ですね。当時日本語未訳だったシャーロック・ホームズを原著で読んで半七を書き始めたというすごい人。

個人的に綺堂の書く江戸の雰囲気がめっちゃ好きで、たとえるなら新開誠の映画で表現される背景みたいな江戸を書く。具体的に言えば新海誠が「記憶の中の風景」をイメージして背景を描写するように、綺堂の書く江戸は空想上の時代のように綺麗で切ない。

いつか綺堂について語りたい。

半七も素晴らしいけど怪談も凄まじいんだ綺堂は……「白髪鬼」は本当に、本当に怖い。ああいう理不尽で意味不明な怖さをあれだけコンパクトに飄々と書ける人って他に心当たりがない。あの30ページくらいの短編で俺は3日くらい「ヤベえ物を読んでしまった」っていう感覚に憑りつかれてた。

読み返したい。

 

まー難しいけどやってるうちにボンヤリわかってきた

って、つい綺堂のことを長々と書いてしまったが今回は綺堂の話じゃない。

最初は教授のおっしゃることの意味もよくわかってなくて、「はえ~なんか頭良さそうなこと言ってるなあ」みたいにしか思ってなかったんだけど、次第に「あ、そういうことか」って自分なりに感じることが増えてきた。

結局卒論は近世でやることになったし……いやーあれはなかなか大変だった。

翻刻されてなかったら確実に匙投げてたと断言できる。

できれば現代語訳までやってほしかったところだけど、そこまで贅沢は言うまい。

あんまりメジャーな人ではなかったので(知り合いが見たら多分わかってしまうので一応伏せとく)。

いつか暇があったら、後々のために現代語訳をどっかネットの海にでも残しておきたいところだ。

現代語訳が無い文章ってどうしても取っ付きづらいイメージだから、明らかに学部生レベルだと論文の題材に選ぶ人が少ないような気がするんだよな。

それがもったいない。

現代語訳がなくても面白い文章はいくらでもあるのになあ。

まあ俺も現代語訳がない文章を好んで読みたがったりしないから、偉そうなことは全く言えないけど。

 

それでも大学時代に勉学に身を入れたわけでもないので、ちゃんと勉強した人に比べれば全然理解できてないんだろうけど。

古い文章を読むにしても、その文章の読解だけにとどまらず、文章を通してその時代全体の様相を学習する。そうして背景を(多少なりとも)理解した上でもう一度文章を読み返すと、文章を読んでいるだけじゃ理解できなかった細かいニュアンスが伝わってくるって経験、古文をやったことのある人ならあるんじゃないだろうか。

 

まだ何も語れてないんだけど(この先も何かを語る保証はないが)、長くなったのでいったん切ります。

続きはこれ。

aizakikabegiwa.hatenablog.com